3月も中旬に差し掛かろうとしています。
前回のブログでは、「結婚25周年です(照)」なんて気持ち余裕な感じで投稿していたのが2月2日。
そこからブログページを開く暇もなく、あっという間に1ヶ月以上経ってしまいました…。
だって、そう、「確定申告」の季節だったから。
新たな年が明け、めでたい空気が徐々に日常と溶けあって霧散してしまう頃を見計らって、むくむくと個人事業主の心と頭を支配してくるアレです。
どうですか、皆さま、もう終わりましたか?
毎年反省しているんですけどね、「来年こそは間際でバタバタ焦らないように、ちゃんと計画的に帳簿付けをやっておこう」って。これがなかなか、難しいのです。
毎晩、パソコンの前で縦横無尽に書類やレシートを広げて格闘するのは2月の風物詩。
フームーうなる私の横で、なにもできないけどとりあえず一緒に起きているからね、という体でテレビを見ながらソファで寝落ちる店主。これもこの時期の我が家の定番の光景です。
家族経営の小さな商売ですので、特段税理士さんのお力を借りずに私が毎年独力で対応する確定申告。7回目ともなるのに、なんでまぁ片手でちょいちょいっと、できないんでしょうねぇ…。
クラウド会計ソフトのおかげで随分帳簿付けが楽になりましたが、自動生成された貸借対照表にとんでもない数字を見つけて血の気が引いた夜も。
(自分がどこで間違えたか全然分からなくて泣きながらソフトの運営元に相談したら一発で問題が分かり、安堵でまた泣きそうになりました。ちなみにうちは『freee』を使っています。)
税務署がすぐそばなので申告書類を持参してもいいのですが、e-TAXを強烈に推進する御上の意図を汲んで電子申告。でも、なーんか、分かりづらいというか、スムーズにできないというか…。
このために購入したカードリーダーで店主のマイナンバーカードを読み取る段で尋ねられる暗証番号。どこに記録していたか、書類を探すところから始まったり。
国税庁のe-TAXのページ(確定申告書等作成コーナー)では、青色申告用(事業所得等がある人用)をクリックせずに、一般の所得税申告者用のページから入力を始めたのが問題。
最後の段になって「あれ?損益計算書の内容を入力していないけど、いいのかな…」と思いつつ送信ボタンを押すと、やっぱり損益計算書の追加提出を求められ、それだけを税務署に持参することになり…(郵送でも良かったのだけれど、チャリで5分の税務署に書類1枚送るだけで110円の郵便料金を払うのがなんだか悔しくて!)
というドタバタの日々を過ごして、ようやく昨日確定申告が終えることができました。
ここまで読んでくださった方には意味不明の愚痴の羅列だったでしょうか…。ごめんなさい🙇
決してスマートとは程遠い道のりでしたが、締切より1週間ほど早く申告を終えた自分を褒めてあげたい気分です。
普段のお店の仕事では「できて当然、やって当然」のスタンスの店主が、「本当にご苦労様でした!」と労ってくれました。
美味しいハムやソーセージを作ることにかけてはプライドも腕もある店主ですが、こういう書類仕事はからっきしです。
正直超面倒くさい仕事ですが、私がやってあげないとなー… と思うのはパートナーとしての情か、母性か、年一取れるマウントゆえか…。
そんなことを考えながら、出来立ての味噌ベーコンをつまみに、確定申告を終えた安堵感とお酒の味を楽しんだ昨夜は3月11日。どうしたって忘れられない日です。
2011年。
私は千葉県で会社員をしていました。
店主は修行先を退職し、新天地・静岡県で新たな活動を始めて間もない頃でした。
いつかはお店を開きたいとまだ夢の形が漠然としていた頃に、店主の故郷を襲った震災。
あれから14年です。
娘が生まれ、満を持して仙台に戻り、お店を開いて8年目。
いろいろあったなー、としか形容できませんが、これまでの道のりに思いを馳せつつ、店主の作る絶品ベーコンを肴にゆっくり晩酌を楽しめる3月11日の夜を、一人静かに味わいました。
(店主は…といえば、やっぱり映画を流しっぱなしで寝落ちています😅)
来年も再来年も、ずっとこんな穏やかな夜を迎えられたらいいな。
アインベルクのシャルキュトリーが、皆さんのそんなささやかな幸せに寄り添えたらいいなぁ…。
これが私のささやかな願いです。