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マダガスカルのコンフィチュールあります

お気づきでしたか?

 

お店に入って右側の棚に、ナッツやらザワークラウトやらコーニッションなどを置いている物販コーナーがありますが、そこにかわいらしいカントリー調の瓶が並んでいます。マダガスカルで作られているコンフィチュールです。昨年の秋頃からひっそりと陳列していて、手に取ってくださるお客さまがぽつりぽつりといらっしゃいます。

 

はい、そうです。

マダガスカルって聞いたことあるけど、どこにあるのかちょっと自信がないですよね…

ここです↓

 

アフリカ大陸の東側、インド洋に浮かぶ世界第4位の面積(日本の1.6倍)を有するマダガスカル島。インドとアフリカの文化が混じり合い、固有の動植物と自然景観を誇る秘境の島です。巨大なバオバブの木々が果てしなく点在する大地の写真を見たことのある方は多いかと思います。

 

この島(マダガスカル共和国)の首都アンタナナリボに移住したフランス人女性が、フランス貴族「デ・ラベルネッテ家」伝承のレシピを用いて作っているのが『ベルナデッテ・デ・ラベルネッテ』のコンフィチュール。なかなか、この呪文のようなフランス語の名称が覚えられない…😅 ベルナデッテ・デ・ラベルネッテ… 

 

 

大自然に育まれた南国の島で育つ多様で濃厚なフルーツ、強い芳香を持つブルボンバニラ、鮮烈な風味を持つさまざまなスパイス… 極めて恵まれた天然の原材料を組み合わせて、独創的な製品がすべて手作業で作られています。

  

約40種類にのぼる商品ラインナップの中から、上記写真の12種類をおすすめしていただきテイスティング。どれも一口食べただけでうなってしまう美味しさです。フルーツとスパイスの計算された絶妙な組み合わせ。意外性が喜びに変わる感動の瞬間。さすが美食の国フランス人が作る至高の味わいは芸術的です。

 

そのクオリティに等しく、お値段もちょっとお高め… なので、厳選に厳選を重ねて、ハム屋アインベルクならではのお薦め5種を選びました。

 

 

アインベルクのレバーペーストと一緒に。ハムソーと相性の良いライ麦などのハード系パンに。軽くソテーした厚切りロースハムにマスタードではなくてマーマレードなんていかがでしょうか。甘口マスタードが定番のヴァイスヴルストに合わせる冒険をぜひお勧めしたい新感覚のコンフィチュールも。

 

昨年夏から取り扱いを始めたスペイン産の生ハムに添えて… 「フルーツジャム × 生ハム × ワイン」の洒落た食卓を楽しむのもいかがでしょう。

 

魅惑の島のコンフィチュールを日本に輸入なさっているのが、このスペイン産生ハムのインポーターの方でして、「シャルキュトリーと絶対に合います!」と強くお勧めしていただいたことが、この珍しい逸品を販売するきっかけでした。

 

このインポーターの方、社員数人で運営する千葉県の小規模な商社の社長さんで、先日アインベルクに初めてご来店いただきお会いすることができました。

 

大手商社に勤めていたころの経験と知識を土台に、今はご自身で世界中に飛び、真に納得したものだけを輸入していらっしゃるそうです。その目利きは、すでにたくさんのお客様に好評をいただいている生ハムの美味しさで証明されています。

 

マダガスカルにも足を運び、ブランド創始者の女性とも親交を深め信頼関係を築いていらっしゃいます。作業場の守衛の男性が、「私たちのコンフィチュールを日本に輸入してくれて本当にありがとう!」と、個人的に飼っていた大切なにわとりを絞めてご馳走しようとしてくれたんです… というエピソードは印象的でした。

 

マダガスカルにはフランス・パリから飛行機で14時間ほどかかるそうです。パリまで日本からやはり14時間前後と考えると、片道2日をかけてようやくたどり着ける場所です。そんな遠い国からアインベルクにやってきたコンフィチュールは、毎日棚に並んでいるのを眺めるだけで空想の旅に連れて行ってくれるような、私にとっては珍しくて美味しいもの以上の価値を感じています。

 

それというのも、ここ数年の間で人やモノのグローバルな移動が難しくなってきたことが背景にあります。

 

コロナ禍での移動の制限(物理的にも精神的にも)

国際物流の混乱(輸送船・コンテナ・パレット・人員の不足)

航空運賃の急激な値上がり

円安による海外旅行コストの上昇

ウクライナ・ロシアの戦争による国際物流・人的移動手段の制約

イスラエル・パレスチナ紛争に端を欲する海上輸送航路の大幅な延伸

 

数年前までは、お金を払えば海外の物品を買うことができる、これを当たり前のように享受していました。

どんな苦労を乗り越えて海外の品物が私の目の前に並んでいるのかを深く考えることがなかったのです。

 

でも、今は違います。お金を出せば手に入るものは相変わらず多いのですが、今はこうした品々がどうやって日本にやってきたのか、輸入業者の苦労、輸送業者の苦労、そして生産者の方々の苦労も感じられるようになり、本当にありがたいな…と感謝の念とともに品物を手に取るようになりました。

 

あんまり暗い気持ちでモノを買うのは楽しくありませんが、多種多様な素晴らしい品物を手にすることができる幸運に感謝して、美味しくありがたくいただきたいと思う今日この頃です。

 

『ベルナデッテ・デ・ラベルネッテ』のコンフィチュール。きっと新鮮な驚きと喜びを感じていただけると思います。

 

ちなみに現在のところ、北関東以北ではアインベルクでしか取り扱っておりません。どうぞ一度手に取ってみてくださいね。