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CDとソーセージ職人

 

常時30~40種類のハムやソーセージなどが店頭ショーケースに並んでいます。それらはすべて、1から10まで店主が手造りしています。

 

時々、お客さまから、「これ本当に全部、お一人で作っているのですか??」と聞かれることがありますが、はい、そうなんです。私は応援しているだけで、作ることには手も口も出せません。

 

よく毎日、あれこれ作るなーと思います。

 

だって、これで生計を立てているのだからねぇ… というのは少々事務的な目線でして、店主はこうして、すべてを自分が手塩にかけて作るという行為そのものを大切に、意義を感じて、日々取り組んでいます。

 

ところで…

 

夜や週末、自宅で流れるBGMは店主がチョイスします。1週間が終わった土曜の夜、コレクションを前に腰を下ろしてゆっくりCDを選ぶ時間が、店主にとっては癒やしでありくつろぎの時間のようです。

 

そしてこうぼやきます。

 

「CDってさ、どれを聞こうかなぁって一つ一つ手に取って、ジャケットを見たりして、それで選ぶこの過程がいいんだよね。たぶん、ストリーミングで全部デジタル、スマホ一つでOKって世界は、自分の性に合わないな…」なんていうことを独りごちていました。

 

みなさんは、CD派ですか?レコードかな??それともストリーミング?それ以外もあるのかな???

 

私は、この店主の独り言を聞いて、腑に落ちるものがありました。CDを手に取りジャケットを見たりしながら聞きたい音楽を選ぶ、そのゆったりとした時間も含めてすべてがリラックスするのに必要な行為なんだと言います。自分が納得するレシピで、ハムやソーセージを手間暇かけて手造りすることと似ているように思います。

 

ということで、店主に「アマゾンで買うものある?製造で使う備品とか?」と聞くと、大抵「CD買いたい」と返ってきます。はい、それはご自分でお願いします。

 

こうして、店主のCDコレクションは増えていきます。店主との付き合いが長い分、昔学生の頃に聞いていたアルバムを流してくれるときには、なんと懐かしい…と思ったり。

 

このスロー感、私たちはこれでいいなと思います。大切にしたいなーと思います。